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目次
本記事は公開1~2か月前に配信した富裕層向け不動産投資メルマガの抜粋です。
現場で感じる不動産市況
~利上げ環境での金融機関の中間決算、不動産価格の推移と融資のポイントなど~
【1】現場で感じる不動産市況
11月は上場企業や金融機関の中間決算が相次ぎましたが、不動産および金融業界においては、増収増益トレンドを継続している企業が目立つ結果となりました。
象徴的な事例として、大手オープンハウスは収益不動産事業の売上が約2,200億円(平均単価3.63億円)に達し、戸建関連事業との相乗効果によって時価総額1兆円を突破しました。都心エリアでは価格の過熱感が増しており、日銀や政府もさらなる高騰に対する予防策を検討し始めていますが、実質金利がマイナス圏にある現状では、依然として価格が上昇しやすい環境が続いています。弊社が得意とする郊外エリアにおいては、都心のような急激な高騰は見られないものの、今後の見通しとして物価上昇をやや上回る年率3%~5%程度の緩やかな上昇は十分に想定されます。
一方で、投資環境には新たな不透明感も漂い始めています。現在、注視すべきリスク要因は以下の通りです。
- 金融機関の融資姿勢の硬化:円安への警戒感や金利上昇に伴う有価証券の含み損拡大により、特に信用金庫において融資審査が厳格化しているとの声が顕著になっています。
- 政策的包囲網の強化:政府の財政拡張方針に伴う財源確保の動きから、不動産を活用した節税スキームに対する税制改正の議論など、法的な包囲網が強まる気配があります。
- 12月の利上げ観測:現在のターミナルレート(政策金利の最終到達点)の推移を鑑みると、12月の利上げは市場に織り込まれつつありますが、為替水準を睨んだ最終判断には慎重な見極めが必要です。
また、不動産は家賃収益の安定性ゆえに価格変動は緩やかですが、企業業績は賃料に比べて外部環境に左右されやすく、一時的な価格調整や急激な変動には留意が必要です。市場のフェーズが変わる今、資産のポートフォリオを見直す視点がこれまで以上に重要になると考えます。
弊社は2025年11月27日に東京プロマーケットへ上場いたしました。高度な専門性を有するプロフェッショナル層やエグゼクティブ層の皆様に選ばれる企業として、その社会的責任の重さを痛感しております。今後もオーナー様、ご入居者様、そしてお取引先様からのご期待にお応えすべく、不動産業界の健全な発展に寄与していく所存です。

【出典:三菱UFJ不動産販売(https://www.sumai1.com/useful/plus/market/plus_0253.html)】

【出典:国立社会保障・人口問題研究所、アットホーム、国交省HPより弊社作成】
【2】地銀の最新融資動向
金融機関の中間決算を見ますと、大手地銀を中心に増益傾向で、金利上昇による外部環境の変化も後押ししています。
具体例をあげますと、横浜FGや千葉銀行、しずおかFGは、地銀の時価総額トップ争いが白熱しており、不動産融資においても積極姿勢が継続しています。
金利上昇によって、予貸金利差も拡大し、増益、株価上昇に繋がりやすいため、金融銘柄の株式を購入することで、不動産の金利上昇分をカバーする選択肢もあります。不動産価格の上昇に比例して、審査は厳しくなりつつありますが、少しでも気を抜くと他行に取られて融資残高を減らしてしまうため、現場の融資目標は高まっていると聞いております。
また、最近のトレンドとして、3億円以上の金融資産を持つ方を富裕層と捉え、オーダーメイドでの融資を受けられる印象があります。
今回の決算の中でも、特にスルガ銀行様は融資額の増加が顕著で、期初計画に対して、22%増の修正計画を打ち出しています。一度融資をして終わりになってしまう顧客層ではなく、2件、3件と追加でご融資ができる富裕層を優先しているとのことでした。
その他、築古×地方物件については融資比率を引き下げるとのことで、かつての得意物件だった地方物件には逆風となりそうです。
さらに、不正融資や過度な与信供与を防ぐという観点でも、ほとんどの金融機関で、融資先のお客様の生活費を確認、ヒアリングしております。その実施内容は様々で、千葉銀行様のように、直近1年の生活費を個別にチェックする銀行もあれば、1人当たり100万円、4人世帯で400万円程度で試算する金融機関もございます。
仮に65歳~95歳を老後(引退後)と定義し、2024年の家計調査に基づいた試算をしますと、リッチ世帯(上位20%世帯、下部図⑦参照)の場合で、2%のインフレ考慮後で1.8億円の貯蓄が必要となります。年金がある前提であれば、すべてを貯蓄しておく必要はありませんが、余裕のある生活を送る場合は、不動産収入によるCFは将来の安心感に繋がるとは思います。
NET5%の場合、ローン完済時のBTCFは
1億円の不動産を保有⇒500万円/年
3億円の不動産を保有⇒1500万円/年
5億円の不動産を保有⇒2500万円/年
となり、将来の生活費、余暇の予算から逆算することもお勧めです。
金融機関に対するプレゼンにおきましても、計画性があることはプラスに働くと考えます。


※総務省「家計調査年報」2024年を基に、2人以上世帯の65歳から95歳までの生活費を推計【出典:日経新聞 2025年11月21日】
【3】アイデアリフォーム×リースアップ事例
インフレによってリフォーム費用も増加傾向にありますので、今後は費用対効果の高いリフォーム、設備投資、そして特定のご入居者様にヒットする創意工夫が求められていくと考えられます。
今回は当社のリフォーム事例で、反響が多く、費用対効果の高かった事例を三件ご紹介させていただきます。
一つ目は、40㎡以上の広めの1Rです。
一般的なイメージとしては、1Rは狭いもの、できれば1Kの方が良いというのが常識です。
しかし、1Rであるにもかかわらず、40㎡と想像以上に広いという、仲介業者様や内見者様の固定概念を覆す発想で、広さや開放感を求めていた単身者に対して差別化することができました。
内装については、床・建具・キッチンなど、全体を明るめの白基調で統一することで、より一層空間の広さと明るさをアピールし、特別感を演出することができました。今後の運用に関しても、部屋数の多い部屋に比べて工事費用も抑えられ、原状回復でも工事する場所が減りますので、一石二鳥となります。
二つ目は、可動棚の設置です。
一般的に収納が多い部屋は人気ですが、新たに設置するにしても、修繕するにしても費用がかかりますし、人によって荷物の量が異なるため、適切な収納スペースを見極めることが難しいという実態があります。
一方、稼働棚を設置することで、ご入居者様の需要に応じて、ご自身でアレンジができ、見せる収納という観点からデザイン性や個性を発揮することもできます。
収納が不要な方は取り外して保管できますので、施工後一度目のご入居者様だけでなく、それぞれのご入居者様に合わせて柔軟に変更できる点も魅力です。
そして、3つ目は照明付きプロジェクターです。
かつて、TVやTV線の設置は必須でしたが、今ではTVを置かない世帯も増えていることに注目しました。YouTubeやネットフリックスなどを携帯で見る方も多いですが、プロジェクターを導入することで、映画や音楽など、より臨場感を楽しみたいときはプロジェクターで壁に投影しながら楽しむことができます。
クロスもプロジェクター専用のクロスに張り替えることで、映像も綺麗ですし、部屋で動画を撮影する際に壁を活用することもできます。照明としての機能もございますので、余分なスペースを取らず、同じような物件になりがちな単身マンションでも差別化が狙えます。



4.レインズ成約事例(11月)
次に11月のレインズ成約状況についてご紹介させて頂きます。
一都三県の成約件数としましては昨年対比82%増で先月からは5件増加となっています。
2025年10月成約数:77件(確定値)
2025年11成約数:82件(速報値)
※11月は速報値のため上振れする可能性はあります
レインズ在庫は【平成元年築以降、1億~5億、都内でレインズに1577件掲載、※重複有】先月の1570件から7件増加でした。
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①相鉄本線「西横浜」駅徒歩4分 1986年 RC造
売出価格 1.36億円 ⇒ 成約価格 1.25億円
土地 27坪 建物 102坪
成約利回り ⇒ 8.8%
ポイント:全面タイル張り、駅距離
留意点:接道・地形△、日照・騒音△

②JR総武本線「都賀」駅徒歩9分 1993年 RC造
売出価格 4.5億円 ⇒ 成約価格 4.2億円
土地 861坪 建物 714坪
成約利回り ⇒ 7.7%
ポイント:全面タイル張り、四方接道
留意点:賃料単価

③JR常磐線(快速)「松戸」駅 徒歩8分 1988年 RC造
売出価格 7,000万円 ⇒ 成約価格 6,900万円
土地 21坪 建物 41坪
成約利回り ⇒ 7.3%
ポイント:1億未満RC、EV無
留意点:狭小単身、ハザードリスク

④京成金町線「柴又」駅 徒歩7分 1984年 RC造
売出価格 1.08億円 ⇒ 成約価格 1.08億円 ※満額
土地 50坪 建物 82坪
成約利回り⇒6.4%
ポイント:大規模修繕済み、パークサイド
留意点:近隣墓地、築41年

⑤京急田園都市線「たまプラーザ」駅 徒歩15分 1990年 RC造
売出価格 2.38億円 ⇒ 成約価格 2.3億円
土地 92坪 建物 198坪
成約利回り⇒5.8%
ポイント:長谷工施工、賃貸需給バランス〇
留意点:EV有

⑥JR総武本線(快速)「千葉」駅徒歩9分 2022年 S造
売出価格 2.5億円 ⇒ 成約価格 2.4億円
土地 59坪 建物 115坪
成約利回り ⇒ 5.0%
ポイント:積水ハウス施工、千葉駅9分
留意点:土地60坪

⑦東急目黒線「武蔵小山」駅徒歩15分 1990年 RC造
売出価格 3.3億円 ⇒ 成約価格 3.1億円
土地 70坪 建物 117坪
成約利回り ⇒ 4.7%
ポイント:角地、ファミリー間取り
留意点:総戸数6戸
