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目次
本記事は公開1~2か月前に配信した富裕層向け不動産投資メルマガの抜粋です。
現場で感じる不動産市況~融資条件と大規模修繕の関係、インフレ局面の銀行評価など~
【1】現場で感じる不動産市況
7月は不動産会社の9月末決算対策と個人のお客様の資産入れ替え需要が旺盛で、レインズの成約件数も過去最多となりました。
都心3区のマンションにつきましては、利回り3%を割るほど高騰が続いており、千代田区の転売規制、未入居マンション問題は日本人の視点から見ると、過熱気味だと感じてしまいます。
収益物件についても、購入者の4割は海外投資家という話も聞いており、日本人の価値観、円ベースでの考えだけでは、今の状況を正しく理解できないのかもしれません。
海外投資家に対する規制も議論されていますが、中長期的な円安構造、人口動態を考慮しますと、富裕層からエッセンシャルワーカーまで移民受け入れも含めて良好な関係を築く必要はあるでしょう。
当社の得意な郊外物件については、賃貸・売買ともにハイグレードマンションの人気が高いです。逆に言えば、物価上昇・賃料上昇のメリットを享受しにくい癖のある物件については利回り7%~8%前後での成約も見受けられます。
物価と賃料の相関関係が高いのはオフィスですが、最近では、物価連動契約や売上連動契約も増えていると聞いています。インフレ局面においては、物価連動契約で交渉の手間も省くことができますし、なによりも納得感があります。
賃貸住宅は商慣習で2年契約が多いですが、そもそもなぜ2年が良いのかも含めて試行錯誤する余地はありそうです。
その他、REIT市場は分配金が過去最高を記録し、中期下落トレンドを上抜けしました。
売却益が増加していることも一因ですが、今後の不動産市況の長期トレンドを考える上で、海外投資家動向も注視していきます。
【2】地銀の最新融資動向
お客様の融資実績として、有力地銀様とのお取引が圧倒的に多いのですが、不動産融資を主力事業と捉えており、さらなる融資額積み上げを期待されています。
ただ、支店、営業の攻めの部門と審査本部の守りの部門とでややギャップが生まれている案件もあるようで、審査手続きの厳格化、自己資金・積立金の確保など細かい部分で引き締めの動きもあります。
日銀が発表している新規約定金利をみますと、長期融資については、都市銀行が金利1.5%に対して、地方銀行が1.2%、第二地方銀行が1.3%と比較的、低金利での融資を行っていることがわかります。
内訳として不動産融資比率が高いこともあるかと思いますし、都市銀行に比べて価格(金利)決定権が弱いという事情もあるかもしれません。
いずれにしましても、借り手としてはチャンスが継続している状況ではあります。
また、日本の実質政策金利はマイナス3.0%で、諸外国と比べても実質金利がマイナスという異常事態は継続しているため、円安圧力がかかり、海外投資家需要も高まっているという構造的な背景もあります。
最近は固定ではなく、変動金利を選択する方が多いですが、今後の利上げ予想について、ターミナルレートを1.0%と考える方が多いものの、意見が分かれるところです。
直近の米国雇用統計の結果やトランプ氏の意向を踏まえますと、利上げ幅が限られてしまう可能性も高いと感じます。
直近の融資実績やポイント、借換相談につきましては、セミナーや個別面談等で共有させていただきますので、お気軽にご相談ください。

【3】マンションの長寿命化ポイント
日本初の億ションは原宿駅前にある、【コープオリンピア】と言われています。
東京オリンピックの翌年1965年に竣工したことからその名がつけられ、現在、築60年経過した今もなお、ヴィンテージマンションとして存在感を発揮しています。
清水建設様の設計・施工で総タイル貼りマンション、史上初の億ションということで、コープオリンピアをきっかけにタイル貼り×高級感というブランドが確立されたといえます。
当社の販売物件もほぼタイル貼りマンションですが、外観の印象に加えて、コンクリートを保護するという機能的な目的があります
日本建築学会提案式によりますと、吹付塗装のRC造マンションと比較して、タイル貼りのマンションは3倍長持ちすると考えられています。
コンクリートの中性化を防ぐためにタイル保護が有効であることを示していますが、長寿命化マンションのためには維持管理が欠かせません。
例えば、2008年、国土交通省は外壁タイル剝落事故の多発を受け、10年毎の打診検査を義務化しています。特に高層物件の場合はタイル打診費用も高額になるため、国交省は、令和4年にドローンを活用した赤外線調査を認可、明文化しました。今後の技術革新も期待される分野で、今年の6月には株式会社ジェブがドローン検査と剥離防止コーティングをセットにした新商品が発表されました。
また、分譲マンションとは異なり、大規模修繕について、修繕計画や積立金を行っている方は少ないですが、特に横浜銀行様、千葉銀行様からは定期積立金としての要望があり、それに応じている方の融資審査及び内部格付評価は高いと思われます。
大規模修繕の3要素として、
(1)修繕時期(計画)
(2)修繕内容
(3)修繕予算
が挙げられますが、1棟マンションはワンオーナーだからこそ意思と与信があれば実現性も高く、金融機関の評価にも寄与します。
仮に築30年のマンション(平成7年築RC)を想定した場合、過去30年はデフレ局面×経年劣化もあり、新築時賃料と比較して、年率1%、30年で30%ダウンした賃料となっている可能性が高いです。
そのため、中長期的な利回りアップのためには、今後の賃料予測×耐用(収益)年数がポイントですが、融資においては基本的には税務上の47年の壁はあります。
修繕履歴と融資条件に関連するマニュアルが乏しいのが現実なので、個別判断となってしまうという課題はありますが、適切な維持管理、修繕のエビデンスを示すことで、金融機関の収益予測も柔軟に変更していただける事例も増えています。
中古マンションを専門に管理する当社の使命として、金融機関とも協力し、経済的にも社会的にも意義のある長寿命マンションを創り上げていきたいと考えています。
参考:国交省 「定期報告制度における外壁のタイル等の調査について」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000161.html
参考:株式会社ジェブ 剥落防止くんhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000164972.html
参考:ノムコム 「マンションの外壁は、やっぱりタイル張りがいい!?」https://www.nomu.com/mansion/library/trend/special/kato05.html



レインズから分かる収益不動産マーケット
次に7月のレインズ成約状況についてご紹介させて頂きます。
1都3県の成約件数としましては昨年対比196%増で先月からは20件増加となっています。
2025年6成約数:76件(確定値)
2025年7月成約数:96件(速報値)
※7月は速報値のため上振れする可能性はあります

レインズ在庫は【平成元年築以降、1億~5億、都内でレインズに1570件掲載、※重複有】
先月の1596件から26件減少でした。